万葉の花とみどり
万葉に詠み込まれた花とみどり
< 春 > あしび(アシビ) うめ(ウメ) かたかご(カタクリ) くは(クワ) さきくさ(ミツマタ) さくら(サクラ) すみれ(スミレ) つつじ(ツツジ) つばき(ヤブツバキ) ねつこぐさ(オキナグサ) もも(モモ) やまぶき(ヤマブキ) わらび(ワラビ)
< 夏 > あじさゐ(アジサイ) あやめぐさ(ショウブ) あゐ(ヤマアイ) おもひぐさ(ナンバンギセル) くくみら(ニラ) くれなゐ(ベニバナ) つきくさ(ツユクサ) なし ぬばたま ねぶ(ネムノキ) ふぢ(フジ) はちす(ハス) はまゆう むぎ(ムギ) ゆり(ヤマユリ)
< 秋 > いちし(ヒガンバナ) おばな かえるて(カエデ) かづのき からあゐ(ケイトウ) くり なでしこ(カワラナデシコ) はぎ(ハギ) ふぢばかま(フジバカマ) まゆみ ももよぐさ をみなへし(オミナエシ)
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万葉集は、千数百年もの前の我が国の黎明期における国の有り様や人々の生活を現在に伝える最古の歌集で、『古事記』『日本書紀』『風土記』と並ぶ我が国の貴重な文化遺産です。その万葉集には、自然の豊かさを愛でた歌がたくさん詠み込まれており、その表現の多くから当時の人がいかに人間を自然と一体の存在として見なしてきたかを伺い知ることができます。特に、植物との関係は深く、その四千五百余首のおよそ三分の一に植物が詠み込まれています。もっとも、歌に詠み込まれた植物の中には現在のどの植物に該当するのか不明なものも少なくありませんが、作者の立場や前後の文脈、詠まれた場所の地理や気候条件などの考証をするのもなかなか楽しいものです。ともかくも、科学万能、情報化の進展の激しい時代に生きる我々が、あらためて万葉人の感覚の豊かさや、当時の生活実感に触れることは、とても意味のあることのように思えます。千数百年前の万葉時代に思いを馳せる機会としてはいかがでしょう。
掲載している情報ですが、参考資料をもとに思いつくままスクリプトしてみたものの、話題にはかなり偏りがあり、ドシロウト門外漢ゆえのあやふやな面をもろに露呈しております。仕事の片手間作業にて、熟考、校正ままならず、加えて撮影技術、サイト管理術拙く、その点ご容赦頂いた上で、適切なるご助言頂ければと思います。
さて、実はこのホームページ、当初は単に草花の画像を紹介を目的にこそこそと始めたものです。せいぜい草木染めの個人的嗜好に偏った記事を平行して扱う程度のものでありました。ところが、様々な分野の方々の興味関心に触れたらしく、少なからぬ反響を頂くことになり、大いに惑いを感じているところであります。今後の展開は不確実な要素ありますが、少なくともこのサイトにおいては、自然の豊かさを楽しみ、遥なる古に思いを馳せるという当初のコンセプトは今後も堅持していきたいと考えています。どうか、お気軽におつき合い頂けますよう。 by 大伴妬持 Ohtomo no Yakimochi